2011年10月31日月曜日

他人事

著:平山夢明

私は2年くらい前にこの人の本に出会い、先日生協の購買でこの本を見つけたので
買いました。
この人の作品はなんというか非常に不快です。
残酷だったり理不尽だったり確実に一般受けはしないと思います。
この「他人事」は14編からなる短編集です。
あらすじはいちいち書くと長いので省きますが、どれもこれもいい意味で非常に悪質で面白いです。
中にはただひたすら女性が若者二人にリンチされて殺される話もあります。
殴る描写ひとつにしても細かくリアルで映像がどんどん頭をよぎります。
オチが読めたりなんとなく展開の予想できる話も多いのですが、そこまでもっていく描写がいちいちえげつない。
人間の狂気とか恐怖をここまで書ける人は少ないと思います。
他の作品もそうですが読むのに根性がいります。
面白いというと楽しんで読んでいる感じがしますが、この作品は怖いものみたさというか、どうしてもカサブタを剥がしたいときのような・・・。
ダメなのに気持ち悪いのに見てしまうそんな面白さだと思います。

(いっちー)

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